FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

サピエンス全史、を読んで

sapiens.jpg
ユヴァル・ノア・ハラリ著、柴田 裕之訳

この本は面白い。通常の歴史書とは異なり、なぜホモサピエンスがこれほどまで栄えたのか、という根本的問題から、歴史を問うている点に斬新さがある。一言でいうと、仮想を信じる力ということになる。巨大官僚機構など現代社会の構造についても考えさせられるものがあるが、精神医学、特に精神病理学的世界にも通ずるものがある。
スポンサーサイト

はるか(春香)を初めて食して

はるか(春香)を初めて食して


仕事が終わり、帰路でスーパーに立ち寄ったところ柑橘類が山のように積まれていました。そこで見かけない黄色い、レモン色のはるか(春香)という品種を見つけました。口内炎もできておりビタミンでも補給するつもりで酸っぱそうなはるか(春香)を購入しました。



haruka

上図のようにレモンをふくよかにしたような感じです。さぞ酸っぱかろうと思いながら、書かれていたカット法で切り分けて食べましたが、その驚くべき甘さに思わず“美味い”と叫びたくなりました。色と甘さのギャップがたまらない魅力です。季節的には最後のようなので、是非今年中に試食してください。きっともう一度食べたくなります。ただ欠点もあります。種が多くて一番よい食べ方が定まりませんね。

誰が知を独占するのか 福井健策・著(2014) を読んで

誰が知を独占するのか -デジタルアーカイブ戦争 福井健策・著 集英社新書(2014) を読んで

daregachiwo

        本書の帯には「欧州がグーグルと闘うのはなぜか」「日本独自の「知のインフラ」を構築せよ!」とあります。現在のところグーグルは知的情報について公平性を尊重し企業の利益を追求していないように見えており、著者の主張は最初ピンときませんた。しかし本書が指摘するように情報が寡占され操作される可能性を見据え、グーグルに任せず、日本も独自に(あるいは出版社が個別に)知的、歴史的所産をアーカイブ(貯蓄、記録、登録)しなければならないことに気づかされました。その構築に対して様々な障害がありこの点についても本書で述べられています。グーグルに安心しきっている(私を含めた)日本の危機感の無さが問題なのでしょうが、抵抗勢力となりうる出版界やテレビ業界、書店などは、デジタルアーカイブの低料金利用に向けて動いてほしいものです。
         私自身、自宅にいながら世界中の最新情報や古い文献に接せられるようになり利益を享受しています。日本の情報(文献)はというと自宅で入手することは以外に難しく、かつ有料で高額と感じられ、情報の公開度において欧米との差を感じます。5年以上経過した文献はページ単価1円にするなど、明確な基準づくりと思い切った薄利多売戦略が有用に思えます。読まれない本や文献は死んでいるのも同然なのですから。
        グーグルなどのIT企業は自動翻訳なども進めています。こうしたグローバル戦略は、ローカルである国々の情報をも容易に手に入れられるようになる可能性があり、楽しみです。もっともそこに著者が指摘するような個別の利益誘導をグーグルなどの企業が行う可能性はゼロではないでしょうが、そうした発想は時代思考に逆行しており致命的といえるのでしょう。無名性の中から浮き上がってくる情報、そんな情報が世界の片隅で生きているのが現代なのでしょう。

テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

富士山と三味線 川田順三著 青土社(2014) を読んで

富士山と三味線 文化とは何か 川田順三著 青土社(2014) を読んで

 

  この本は、文化人類学者で文化功労者である著者が、最近関心をもった事柄への、学者らしい視点からの報告である。
  “言葉の危機 多言語的状況にどう向き合うか”の章では、アフリカの辺境までいって伝承、太鼓ことば、踊りなどを記録し、日本語などと比較してきた著者ならではの分析が斬新である。母国語以外の多言語状況を乱れてとしてではなく、可能性とみる著者の見方は面白い。
  “『仮名手本忠臣蔵』を糺す”は、国民的人気があった忠臣蔵の秘密を解き明かそうとするものである。著者の論点は面白く読めた。著者は形を変えながらも忠臣蔵は伝承されるであろうと予想しているが、50歳を超えている私でさえ忠臣蔵への興味が薄くなっているもので、私より若い世代にはもはやその名を知らない人さえいる。日本人の精神構造も変化しているのであろうと気づかされる。
  “柳田國男にとっての、山人、黄禍論、靖国神社”の章では、『遠野物語』が日本の少数民族のことを言っているのであると初めて知った。日本のグローバル化について考えさせられる小論であった。
  221ページ以降は“わが家の博物誌”と題する章である。著者の身近な自然との係りや教養が醸し出される文である。しかし本書の主題とかけ離れている話題であり、私はこの章の前で暫らく佇んでしまった。また(著者も述べているが)初出がカラー写真であったものが白黒写真となっていることからもこの章は読み難い。本全体としての統一感が乏しいことから評価は★★★★。

テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

偉人は死ぬのも楽じゃない を読んで

偉人は死ぬのも楽じゃない ジョージア・ブラッグ著、梶山あゆみ訳 河出書房新社(2014)

ijinnwa 


  この本には、古代のツタンカーメン、カエサルから、エリザベス1世、ベートーヴェン、アラン・ポー、そしてキューリー夫人、アインシュタインまでの偉人(19人が採りあげられている)の、死の際に施された処置、あるいは死へ至る際のエピソード、遺体の一部の盗難、などが記述されている。こんなテーマの本は見たことないので手にとってみた。
  偉人であるからこそ当時は最善とされた医療が最後までなされたのだろうが、本書のはじめにに書かれているように、実にメチャクチャな処置である。各々偉人が生きた時代の医学的レベルが分かる内容で、これも医学史と言えるであろう。死に直面した際のエピソードも多い。例えば、ガリレオが地動説を唱え異端審問にかけられながら死刑を免れた件、マリー・キューリーの研究にかける姿勢、ベートーヴェンの人嫌い、ダーウィンの…、などなど。遺体の一部の盗難も偉人であるからこそ頻回に起きている。ほぼ現代人であるアインシュタインの脳標本の逸話もこの種のもので、驚きであった。
  訳者が言うように、重い主題にかかわらず本書には落語的な面白さがある(不謹慎ではあるが)。それは歴史を現代的視点でみるからであり歴史の楽しみの一つではある。しかし常に歴史的視点を富ますことを忘れてはならない。本書は、具体的な記述、数字などを挙げるよう心がけており平易である。原書はヤングアダルト向けに書かれたもというが・・・日本のヤング(子供)が曲りなりにも死を主題とする本を手にするとは思えない。アメリカのヤングアダルトは違うのものだと感心させられもする(もっとも原著者の意図はともかくとして、あまり読まれていない可能性が高いと思う)。 
  歴史好きには★★★★(5点満点中。減点は簡単すぎる内容でしょうか)。血なまぐさい話が苦手な人は、本書の”はじめに”にも書かれているように読まない方がよい(もっとも、写真や図はなく、グロテスクな日本語表現もほぼ皆無であり、怪奇趣味はない)。

テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

よろしければクリックを
人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村 ↑↑ お手数おかけいたします ↑↑
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。